会社設立コラム

会社設立 に不可欠な定款とは

定款

- 定款は 会社設立 に必須 -

会社設立に欠かせないものが、定款(ていかん)の作成です。定款とは会社のルールブックであり、設立後も大きな役割を持ちます。基本的には創業者が作成しますが、自由に書いて良いものでもなく、会社法に従う必要があります

このコラムでは、定款とはそもそも何か、どんな要素で構成されるのか等を説明していきます。是非参考にしてください。

定款とは何か

定款とは、会社の憲法であり、会社の規則です。会社設立時に定めますが、会社法により記載内容に基準が設けられています。業種や事業内容、経営者方針など、ある程度自由に決められる部分もありますが、全てを自由にできるわけではありません。

また、必須項目も設けられているので、記載漏れがないように注意しなければなりません。株式会社の定款の場合、公証役場での手続き(認証)が必要になりますが、大事な項目が抜けていると、その定款は認めてもらえません。

ですから、作成には細心の注意を払う必要があります。

なお、定款は会社設立のパターンによっても、書き方が変わります。先述したように株式会社の場合は認証が必要ですが、合同会社の場合には、定款を作った時点で効力が生じます。

定款を構成する要素

定款に記載する事項は以下に区分されます。

  • 絶対的記載事項…記載必須のもの(商号・本店所在地など六つの事項)
  • 相対的記載事項…決めた場合には記載しなければならない(取締役会や公告の方法など)
  • 任意的記載事項…記載するかどうか自由なもの(事業年度や株主総会の議長など)

絶対的記載事項は記載必須のものであり、漏れがあれば定款が無効になってしまいます

相対的記載事項は記載がなくても無効になりませんが、定款に定めない限り、効力が認められません。(例えば、取締役会や監査役、会計監査人などの機関設計をしたい場合は、定款への記載が必要です。)

任意的記載事項は未記載でもその効力が否定されるわけではありません。ただし、定款に記載されると、法で定められた手順にそって変更する必要があるので、規則として強い拘束力を発するようになります。

そのため、「取り扱いを対外的・対内的に明確にしたいものとして、あえて記載する事項」とも言えるでしょう。

株式会社の定款に必須の要素

前述したように定款に必須な項目は絶対的記載事項です。これらについて詳しく解説いたします。

(1)目的

会社で行う事業目的です。事業数に上限はありませんが、予定のない事業を書くのは止めましょう。取引先や銀行などの金融機関とのやりとりで、相手から不透明な会社だと思われてしまいます。

書き方の例としては以下のようなものです。

  • 〇〇の製造及び販売
  • ××の企画及び運営

(2)商号

商号とは会社の名前です。株式会社の場合は名前の前後に「株式会社」を入れなければなりません。なお、使える文字や記号は限られているので、法務省のHPでチェックしましょう。

また、他の会社の商標権を侵害しないように注意してください。

(3)本店の所在地

会社の住所です。ビル名や階数を入れるかどうかは自由です。

(4)資本金額(出資財産額)

資本金の金額は1円以上なら構いません。ただし、資本金額は会社の信用に直結する要素でもあるので、慎重に決めてください。

よく聞かれるのは「いくらくらいあればいいんですか?」ということですが、まず、中小企業の場合は、1,000万円未満が望ましいです。なぜなら、1,000万円以上を資本金にしてしまうと、最初から「消費税の課税事業者」になってしまうからです。

1,000万円未満だといくらか?という話ですと、なぜか多いのが「100万円」「300万円」の2つです。前者は単に、キリがいいから、後者は、旧有限会社時代の資本金が300万円だった「名残」かなと。逆に言えばそれくらいの理由しかないので、お好きな金額で、ということです。

(5)発起人の氏名又は名称及び住所

出資や定款作成など、会社設立手続きを行う方を書きます。なお、発起人は、最後の方の附則に、引き受ける株数と合わせて書くことが一般的です。

発起人=株主は、基本的には、社長お1人の「100%保有」が基本です。なぜなら、複数株主がいる場合、将来的に「揉めた」場合にはリスクがあるからです。

夫婦で、出資して株主というケースもよくありますが、これも、もし将来「離婚」したらどういうリスクがあるか?考えてみてください。

(6)発行可能株式総数

会社が発行可能な株式の総数です。

記載する数が上限となるので、こちらも安易に決めて良いものでもありません。変更したい場合は、定款自体を変更しなければなりません。

定款には「認証」が必要

先に触れた通り、株式会社の場合は作成しただけでは定款は効力を持ちません。公証役場で「認証」をしてもらって完成となります。

認証は会社の本店所在地を管轄する公証人役場で行います。事前に電話をかけ、訪問を希望する日時を指定し、手続きを行います。

作成した定款は事前にファックスやメールで送付して事前確認してもらいましょう。出向いた時に、訂正が難しい不備が見つかると余計な手間になるからです。

認証に必要なものは以下の通りです。

  • 定款(合計3部)
  • 発起人全員の印鑑証明書
  • 発起人の実印
  • 身分証明書
  • 収入印紙(4万円分)
  • 定款認証手数料5万円
  • 定款の謄本交付手数料(1頁250円)

代理人が手続きを行う場合は、委任状を作成しなくてはなりません。

まとめ

会社設立の重要書類である定款は、作成方法にルールがあります。様々な事項を記載しなければならず楽に作成できるものでもありません。

記載事項などを守らない場合は無効になってしまうので、細心の注意を払って作成しましょう。もし、作成や手続きに関して、わからない点などがある場合は、専門家のサポートを受けた方が良いでしょう。


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執筆者紹介

眞崎 正剛
眞崎 正剛税理士法人大田原・眞﨑事務所 相模原支店 代表税理士 社会保険労務士
東京都町田市生まれ、神奈川県相模原市在住。

慶應義塾大学商学部卒
大学卒業後、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)勤務を経て
平成27年独立開業。
相模原地域を中心に、多くの企業の会社設立を支援。多数の講演実績。
出版書籍に
「会社と家族を守る事業の引き継ぎ方と資産の残し方ポイント46」